こんにちは、えんじゅです。
皆さんは、人間の潜在能力について考えることはありますか?
もし、空が飛べたら? 見えないものが見えたら? 聞こえない音が聞こえたら? アニメのようなエネルギーが出せたら?
もちろん人間としての肉体の限界はありますが、その可能性を疑似的に想像することは、新しい世界の見え方をクリエイトします。
例えば、私たちと他の生き物たちとでは、見えている世界が全く違います。
そして実は、動物の分野は私の専門です。
ということで、今回は「鳥の見る能力について」です。
鳥は2つのものを同時に見ている
鳥たちの目には、人間が持っていない機能が備わっていることをご存知でしょうか?
また、一言に「視力」と言っても、その「視る力」は様々。
目には、中心窩と呼ばれる器官があり、この器官を人間は左右の目それぞれに1つずつ、そして鳥は2つずつ持っています。
この中心窩、簡単に説明すると、「見る」という作業を行っています。
それがどういうことか? ここで実験してみましょう。
下の画像のえんじゅさんのロゴの構造をじっくり観察しながら、左右の文字を読んでください。

どうですか? 中央に集中しているとその周囲がぼやけて見えて、とても難しいと思います。
この現象は、中心窩が中央のロゴにピントを合わせているから、なのです。
そして前述した通り、鳥は中心窩を2つずつ持っています。
これはつまり、ピントを同時に2か所に合わせることが出来ることを意味しています。
空を飛ぶための情報を見ながら、同時に狩りや危険察知の為の情報を見ることが出来るのです。
鳥は透明の色を見ている
鳥は透明が見えています。
「え、透明は透明だから見えないんじゃ?」
そう思いますよね?
実際には透明ではなく、私たちにとって透明の色の波長ことです。
太陽の光をプリズムで分解すると7色に分かれます。
これが、可視光線です。

色は波長で表されます。
可視光線
紫 380 ーーー 赤 780
(波長の単位:nm)
さらに波長は周波数(振動数)を持ちます。
可視光線
紫 700 --- 赤 450
(振動数の単位:THz)
私たちは、この7色の周波数の中の世界を見ています。
そして、この可視光線の外側の色が、「紫外線」と「赤外線」となります。
人間は、赤、青、緑の3種類の色を感知する光受容錐体細胞というものを持っています。それらの色の波長の組み合わせで、この世界を視覚化しています。
しかし、鳥は上記の3色と、さらにもう1色、紫の錐体細胞を持っているのです。この4つ目の色が、紫外線領域の視覚化を可能にしています。
紫外線が見える、とはどういうことなのでしょうか?
紫外線が見えると、ものの形や違いがはっきり認識することが出来ます。
さらに、場合によってはものが透けて見えることもあります。
例えば、カラスは生ごみの入っている黒いゴミ袋のみピンポイントで破いていたが、袋の色を紫外線で透過できない色に加工すると破かれなくなった、という実験があります。
また、鷲や鷹は、リンを多く含む尿を視覚化することによって、ハンティングの成功率を上げている、とも言われています。

鳥たちには、人間の見ている周波数よりも、別の周波数帯が見えている。
このことは、私たちの目が見ている世界だけが世界ではない、ということを意味しています。
磁界の見える世界
鳥の見える能力で特筆すべきは、「方向感覚」です。
渡り鳥は数千kmから、数万kmを、種類によっては何千mもの上空を、何日もかけて、移動します。
私たちが、地図もコンパスも持たずに大自然の中に放り出されたら、たちまち迷子になってしまうことでしょう。
この鳥たちの渡りの能力は、鳥類学者の間でも長年研究が続けられている議題のひとつですが、現在では「磁界が見えている」という説が有力視されています。
これは、そういう特殊な器官があるというよりも、化学反応によって「見える化」していると言われています。
簡単に説明すると、目の中にコンパスがある。
ということのようです。
実際に鳥たちが磁界そのものを見ているかは定かではありませんが、地球の地磁気の乱れと、渡り鳥の渡り間違え(迷子)は、ある程度比例しているとも言われています。

見えない世界を見る
さて、「実際に磁界が見えるとどういう風に見えるのか」という実験が米カリフォルニア大学バークレー校で行われました。
下に動画を添付してあります。
行ったのは、NASAのAOS宇宙科学研究所の科学者たち。
「身の回りにある磁場の存在を可視化したもの」だそうですが、
これはもう、とんでもない世界です。
まるで、霊、気、エネルギーなどの、「見えないものが見えている人たちの世界を視覚化したもの」のようです。
もしかしたら、鳥たち(それ以外の生き物たち)もこの動画のような、私たちが見ていないものを見て、感じて、コミュケーションを取りながら生きているのかもしれませんね。
目に見えるものが全てではなく、目に見えない多くのものが私たちに干渉し続けています。
目に頼らず、感じ、信じること。
そのためには、知識を得ること。疑い続けること。
その中にある真実を自分の中に認めること。
私たち人間も、能力の開発次第では、そのような領域に達することが出来るのかもしれないと思うと、なんだかとてもわくわくしますね。